アメリカ、イギリス、ドイツでの修士課程/博士課程の応募についての情報を執筆者の皆さんに伺いました。
1.入学時期(セメスター開始)は年に何回?
| オックスフォード大学は8週間の3学期制で、9月入学です。セメスターが他の大学より短めですが、学生は活発に課外活動に取り組んでいます。 |
| UC Davis は10週間ずつのクオーター制(4学期制)ですが、夏クオーターは選択制のため、実質3学期制です。所属する学科は9月下旬入学のみでした。夏クオーターから入学可能な大学・学科もあります。 |
| ドイツでは夏学期と冬学期の2学期制で、10月中旬(冬学期)入学が中心です。日本から入学する場合、数か月前に事前に渡独しておき、語学研修をするという手もあります |
2.では、修了時期はどうですか?
| 修了はいつでも可能ですが、年数回の卒業セレモニーに出る場合は、建物が小さいため、1年前ぐらい前から事前に申請して予約しておかなければいけません。 |
| 一般的に修了する学生が多いのは春学期の終了後ですが、毎学期毎にコメンスメント(修了式)は開かれています(春以外は、学部生が多いです) |
| ドイツの場合には学位記授与式やコメンスメントがありません。修了要件を満たした時点でdefenseをして博士課程/修士課程修了となります。 |
3.修士/博士課程への応募に必要なテストスコアについて教えてください
| 英語のテストスコアはIELTSが必要です。専攻によって要件が変わりますが、一般的には6点から7.5点が必要です。またほとんどの専攻でGREのような試験はなく、成績や出版リスト、研究計画などで合否が決まります。 |
| 英語のスコアは UC Davis 全体の基準として、TOEFL iBTで最低80点、または IELTS 7点が必要です。大学によって基準は変わりますが、おおむね80点から95点くらいです。大学によってはセクションごとの最低点がある場合があります。 GRE のテストスコアの提出が必要ですが、直近5年のものでよく、特に最低点は決められていません。 |
| 英語のスコアは大学、専攻によって異なりますが、 TOEFL iBT 80点または IELTS 6.5点が必要です。ドイツ語に関しては理系の場合は、不要な場合が多いですが、文系の場合は、欧州統一基準で B2 または C1 程度が必要です。B1 や C1 は日常生活で問題がなく、授業が聞ける程度に相当します。追加の試験は博士課程の場合はありませんが、修士課程の場合はプログラムごとに GRE Subject 相当の入試がある場合があります。 |
4.そのほか、応募に必要なもので特に気をつけることはありますか?
| テストスコアの他に、成績証明書、推薦状2通(または3通)、CV、奨学金の受給資格書(あれば)が必要です。修士課程に入学する場合はこれに加えて、 writing sample とよばれるエッセイか Research proposal が必要です。Research proposal は博士課程の入学でも必要ですが、留学先の先生との事前の打ち合わせが必要です。 |
| 一般的には、成績証明書、推薦状3通、レジュメ (CV)、statement of purpose が必要です。UC の場合はさらに Essay (future goal/personal history/research interest) それぞれ 4000文字以内(Research interest は 2000文字以内)が必要でした。 |
| 成績証明書、推薦状2通、statement of purposeと、ギナジウム卒業程度の学力証明が必要です。博士課程の場合は推薦状の執筆者が決まっている場合(修士と応募先の指導教員からそれぞれ1 通、など)があります。特に博士は、ポジションがあってそこに応募する形が一般的なので、応募先の指導教員と事前に相談をするのが必須です。また、ドイツ のギナジウム(中高一貫校)卒業の学力を証明することが必要なので、私は高校の卒業証明と、センター試験の結果を提出しました。 |
第13回へ続く
新留学生リレー日記
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執筆者プロフィール
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江口 晃浩(えぐち あきひろ)
高 専時代にAFSを通じてオレゴン州の高校で一年間の交換留学を経験。2008年より米国アーカンソー大学に進学し、2011年春に理学士(コンピュータ・ サイエンス)、2012年に教養学士(心理学)を取得。同年、英国オックスフォード大学大学院に進学し、計算神経科学の博士号過程に在籍中。ブログ「オックスフォードな日々 」http://hogsford.com
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村瀬 彩華 (むらせ あやか)
カリフォルニア大学デービス校 食品科学科の修士1年生 学部卒業後に渡米
専攻は食品微生物学
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| 川口 雄久(かわぐち かつひさ)
チュービンゲン大学 マックスプランク神経行動科学大学院のD2
学部卒業後に渡独 研究内容は視覚情報処理と意思決定 |
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発行責任者: 武田 祐史
編集責任者: 日置 壮一郎
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