「分不相応な買い物をしてはいけない。」
経済的な事情も鑑みても、学位留学をしている人たちは、そういったことはしないと思います。それでも、ドイツのような日本に比べて物価が安い外国に、収入がある形で留学してしまうと、ついつい気が大きくなってしまうのが人間というものです。
僕の場合、ドイツに来てすぐは諸事情により野菜・果物を取る機会がなく、みずみずしい生鮮食品に飢えていました。語学コースでできた友人がスーパーに行くというので、たまたまついていったのですが、野菜・果物のなんと安いこと!例えば、りんごは1キロたったの2ユーロでした。これがEUの力か!と感嘆し、りんご、いちご、ぶどう、桃、オレンジ、からの野菜ジュース!とカゴいっぱいに色とりどりの野菜果物たちを詰め込み、レジで会計し物価の安さに再び感嘆したまではよかったものの、思わね落とし穴が!
ドイツはエコの国、エコバックは必須です。僕はそうした準備を全くしておらず、「これ阿修羅さんじゃないと全部持てない」レベルの沢山の野菜果物を必死で両手で抱えて帰宅することになりました。実は袋もレジで売っているのですが、そのときは全く気づきませんでした。帰宅途中、電車の乗り降りでいくつかの野菜・果物は、もう持ち運びは無理と悟り、泣く泣く駅に置いていった記憶があります。
他にも、小型冷蔵庫をネット通販で買ったときのことです。ドイツの場合、配達時に不在だったため、最寄りの集配所に届いてしまうということがありました。取りに行くと「これまた阿修羅さんじゃないと(略)というヘビーさ……。このように「買えるけど、持てない」という過ちを数々犯してきました。「お金があれば何でも買える」と思いがちですが、買ってから家に持って帰るまでが買い物です。こんな当たり前のことを留学当初はてんぱってて忘れてしまってました。留学当初は、とにかく早く生活を落ち着けたい気持ちを抑え、まず自分が落ち着くことが大切だと感じました。
写真:地元のスーパーの様子。ジャガイモは2kgから売ってます。
留学生リレー日記
第1回 | プロローグ(1) | アメリカとドイツからこんにちは |
第2回 | プロローグ(2) | じゃがいも&ドライブ&シェアハウス |
第3回 | 大学紹介編(1) | いざボストンへ |
第4回 | 大学紹介編(2) | 棚から... |
第5回 | 大学紹介編(3) | 星を眺めて、哲学にふける |
第6回 | 大学紹介編(4) | Q&Aその1 |
第7回 | 日常生活編(1) | アイスホッケーはじめました |
第8回 | 日常生活編(2) | 心理的ハードルが低くなる |
第9回 | 日常生活編(3) | チョコとポテトは必需品 |
第10回 | 日常生活編(4) | Q&Aその2 |
第11回 | トラブル編(1) | アメリカの洗礼 |
第12回 | トラブル編(2) | ビザが届かない! |
第13回 | トラブル編(3) | 自分が持てる分だけ、買おう |
第14回 | エピローグ | 私にとって留学とは、将来への展望 |
執筆者プロフィール
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(上記サイトでバックナンバー閲覧可)
発行責任者: 武田 祐史
編集責任者: 日置 壮一郎
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