2014年1月19日日曜日

アメリカ就職への道(4) インタビューについて


Jan. 2014, Vol. 66, No. 1

- From editors --

皆様明けましておめでとうございます。
今年始めの記事は、

からの続き、アメリカ就職活動記事の第四回、インタビューについてとなっております。お楽しみください。

インタビューについて

-On-site Interview

専門家のスクリーニング、Phone interviewを乗り越えるといよいよ現地でのインタビューです。On-site interviewに呼ばれる候補者の数は、数人と考えてよいでしょう。
最近の経験からの例ですが、80件あった当初のアプリケーションがHRおよび専門家のスクリーニングを経て絞られ、約10人の人がマネージャーによるPhone Interviewを受け、そのうちの3人がOn-site interviewにたどり着きました。これは一例ですので、もっと多くの人がインタビューまでたどり着く場合もあるでしょう。

-Fast Track

アプライしようとしている会社に強いコネクションがある場合、例えば、会社の方からアプローチして来た場合、Screeningを飛び越えて、いきなりOn-site Interviewへジャンプすることがあります。

-インタビューまでのプロセス

On-siteのインタビューは会社によって異なりますが、普通は1日、長くても1日半程度でしょう。インタビューの日程が決まると、担当の秘書あるいはトラベルエージェントから連絡があり、飛行機、ホテル、必要ならばレンタカーなどの手配をしてくれます。
食事代もPer Diem(会社によってレートが異なる)として支給してくれる場合もありますので、それは人事の人に尋ねましょう。
インタビューの前日に現地入するか、比較的近くに住んでいる場合は、面接当日に朝早く、現地入りすることもあります。
当日は 朝から夕方までインタビューをします。インタビューの長さは会社やポジションによって異なります。
面接が終わると、そのまま、帰されることもありますし、マネージャーに夕食に誘われることもあるでしょう。Case by caseなので、友人に会う予定などは、スケジュールがはっきりするまでは入れないようにしましょう。
*トラベルの必要経費 (travel expense) の大部分、例えば、ホテル代などや当然ながら会社側が払ってくれる場合が多いので、必ずレシートを取っておきましょう。自費を要求する会社もありますが、これは会社が将来の社員をどのように扱うかの指針となります。
会社と契約しているホテルに泊まる場合はDirect billになっている場合もありまし、自分のクレジットカードで支払いをし、後から返金してもらう場合もあります。ただし、多少の出費は覚悟しなくてはいけないでしょう。
全ての会社で要求されるわけではありませんが、30分~1時間ほどのプレゼンテーションをする機会があるかもしれません。
プレゼンテーションは自分の技術や知識を紹介する大きなチャンスですので、十分な準備が必要です。プレゼンテーションで合否が決まるとは言いませんが、印象が大きく変わるのは確かです。
最近、私も会社にアプライしてきた候補の人たちのプレゼンテーションを2-3聞きましたが、30分お願いしたのに10分-15分で終わってしまう尻切れトンボな内容でガッカリしました。
ところで、プレゼンテーションもレジュメと同じで、まずは基本形のプレゼンテーションを準備し、会社やポジションのDescriptionやRequirementsに応じてTweakingをしましょう。

-インタビュー

インタビューにおける会社側の究極の目的は、“Why should we hire you?
 なぜあなたを雇うべきか”を見極めることです。もちろん、同じ質問を電話で聞くことも出来ますが、直接会って話してみないと
分からないことを会社側は出来る限り見ようとしています。
On-site Interviewのスタイルは会社により様々ですので、一概には言えませんが、例えば、次の4つに分けてみました。

  1.  部署のスタッフ(技術者)や関連部署のスタッフによる面接:多くの人と30分ほどの短いインタビューをする。複数の人による面接もあり。
  2. 経営陣による面接:これはあるところと無いところがありますが、ディレクターやVP(Vice President)レベルの人とのインタビューがある。
  3. HR(人事)の人によるインタビュー:これは必ずあると言ってよいでしょう。HRの人は会社のポリシーやベネフィット(福利厚生つまり健康・デンタル保険、有給休暇、401Kなど)について説明をしてくれます。
  4. プレゼンテーション:ある場合とそうでない場合がありますが、30分~1時間程度のプレゼンテーションを行う。

面接をする人はレジュメのコピーがEmailで回ってきているはずですが、念のためにレジュメのハードコピーを持っていくことをお勧めします( 事前に面接する人たちの人数が分かれば、人数分のコピーを持ってゆきましょう)。

-インタビューとは

様々な質問がありますが、究極のゴールは前述どおり、“Why should we hire you?”です。アメリカではポジションごとに人を雇うので、技術系には“一般職”というのはありません。ポジションごとに既に配属される部署、ボス、同僚も決まっていて、人材に要求されるスキルは明確です。
インタビューとはいわばお見合いのようなものです。会社側は例えば、以下のような点について志願者を見極めようとします。

  • Why us?仕事・会社に興味を持っている理由。
  • Why you? なぜあなたでなければならないのか。
  • Can you do the job? 仕事を見事に遂行できる知識・能力があるか。
  • Will you love the job? その仕事を好きになってくれるか。
  • Can you fit in? チーム・会社の一員として上手くやっていけるか。

会社とポジションの両方に大して明確でポジティブな動機がある人材は入社後により成長し、貢献をしてくれる可能性が高いと言えます。就職した人が、半年、一年程度でやめてしまうことは実はよくあることです。会社としてはこのようなことは避けたいところです。
Why you?   は残りの3つすべてにかかってきますが、あなたを雇うことで会社側にどのようなメリットがあるのか?はあなたが仕事を得る上で鍵となります。ポジションに必要とされる技術・知識を持っていることは当然ですが、スタートアップのベンチャー企業は別として、ある程度の規模の企業の場合、チームで仕事をすることがほとんどですから、候補者の性格は重要なファクターとなります。
他のメンバーとの相性も重要です。あなたでなければならない理由を面接者は知ろうとします。
インタビューをする人は、まず、ポジションDescription/Requirementsとレジュメの両方に目を通した上で質問をしてくると考えてください。
場合によっては、レジュメとJob postingのコピーを見ながら質問してくる人もいます。そうすることであなたと彼らの探している人物とのマッチングを見ようとしているのです。
ここでいうマッチングはスキル・知識に加えてパーソナリティも入ります。インタビュー成功するには十分な準備をすることが最も重要となってきます。インタビューで聞かれる質問について十分に検索し、自分なりの回答が自然に出来るように練習しましょう。


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発行責任者: 石井 洋平
編集責任者: 石井 洋平
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