2017年6月26日月曜日

「新留学生リレー日記」第14回 ドイツ大学院へ出願:高校は出てますか?

留学生リレー日記の第14回は、ドイツ大学院へ出願のスケジュールや必要書類について川口さんに執筆していただきました。大学の成績証明だけでなく、高校の卒業証明が必要になるなんて、驚きです!

情報学科の建物(元精神病院)

ドイツの多くの大学は春・冬の2セメスター制で、コースワークのプログラムに入学する場合、冬学期から入学するのが基本です。冬学期は10月から始まりますが、コースによっては9月に予備授業を行うところもあります。私が所属していた神経科学の修士課程では、10月のセメスターが始まる前に神経解剖学と Matlab を使ったプログラミングの授業がありました。

博士課程の場合、ポジションがあってそこに応募する、という就職活動に近い形になるので、セメスターに合わせても合わせなくても大丈夫です。ドイツの大学では、博士課程に所属するのに学生の身分を求められないことも多いためです。私自身も学生証は持っておらず、いずれ卒業するときは所属している研究所と提携している地元の大学から、博士号を授与されることになります。

応募に必要な書類も、大学やコースによって異なります。大雑把には、エッセイ、CV、推薦状x2、学部の成績、英語の試験結果が必要です。アメリカとの大きな違いは、GREがないことです。また、英語試験の足切りも低いので、こう言っては何ですが、入りやすいと思います。ただし、GRE Subject Test レベルに相当する筆記、もしくは口頭試験がある場合も多く、日本の学部での勉強が一番の留学への近道ではないかなと思います。

ドイツの大学生・大学院生になるには、ドイツのギムナジウム(卒業すると大学受験資格が得られる高等教育機関)の卒業資格 "Abitur" に相当する学力があることを示す必要があります。日本人の場合、高校(!)の卒業証明書(英語)が必要であることが多いです。私は更に、センター試験の結果が必要でしたが、もちろんセンターの成績は関係なく、「センターを受験できるレベルの学力がある=高校は出ている」という証明として必要でした。今でこそドイツの大学は学生で溢れてますが、ヨーロッパでは多いように、大学は高度な教育を受けた限られた人しか行けない場であった名残なのかもしれません。

もしドイツでPhDをやりたいという方がいらっしゃいましたら、以下に公募がまとまっています。
https://www.daad.de/deutschland/promotion/phd/en/



新留学生リレー日記
第1回 Oxford & UC Davis & Tübingen
第2回 英米独の学位制度
第3回 アメリカの大学院
第4回 ドイツの大学院
第5回 イギリスの大学院
第6回 Q&A
第7回 留学生の懐事情
第8回 オックスフォード生活とお金
第9回 ドイツ留学で気になるArbeitsvertragとStipend
第10回 アメリカ留学のお財布事情
第11回 Q&A(ファイナンス面)
第12回 応募と入学について
第13回 英国オックスフォード大学大学院への出願
第13回 ドイツ大学院へ出願:高校は出てますか?

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執筆者プロフィール

江口 晃浩(えぐち あきひろ)
高 専時代にAFSを通じてオレゴン州の高校で一年間の交換留学を経験。2008年より米国アーカンソー大学に進学し、2011年春に理学士(コンピュータ・ サイエンス)、2012年に教養学士(心理学)を取得。同年、英国オックスフォード大学大学院に進学し、計算神経科学の博士号過程に在籍中。ブログ「オックスフォードな日々http://hogsford.com
村瀬 彩華 (むらせ あやか)
カリフォルニア大学デービス校 食品科学科の修士1年生 学部卒業後に渡米
専攻は食品微生物学
川口 雄久(かわぐち かつひさ)
チュービンゲン大学 マックスプランク神経行動科学大学院のD2
学部卒業後に渡独 研究内容は視覚情報処理と意思決定
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発行責任者: 武田 祐史
編集責任者: 日置 壮一郎
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